モロッコインテリアの作り方 ー基本編ー
日本でも少しづつ取り入れられるようになってきたモロッコインテリア。
ここモロッコに長く暮らしていても、その魅力は尽きません。
そもそも本場のモロッコインテリアとはどんなものか、
クラシックスタイル、モダンリヤドスタイル、モロカンサロンスタイルと分類し、
基本を押さえつつ、日本のご家庭でも取り入れやすいインテリア雑貨と導入方法をご紹介します。
【クラシックスタイル】
モロッコの伝統的な住居は真ん中に中庭を作り、それを囲むように
四方に部屋が配置されています。写真は荘厳な雰囲気漂うクラシックなスタイルです。
モザイクタイルやアイアン装飾の美しさ、手描き装飾の木戸など手工芸の美しさを主役に、
朱色で統一したソファが調和した、映画のセットのような美しさです。
モロッコでもここまで作るのにはかなりの費用と時間が必要となります。
【モダンリヤドスタイル】
『モロッコインテリア』を世界的なブームに押し上げたのはこちらのスタイル。
SNSでもとにかくおしゃれで可愛い写真が沢山あり、多くの方のイメージはこちらだと思いますが、
実はモロッコ伝統というよりは、伝統的なイスラムモチーフや技術を欧米人のセンスでモダンにアレンジしたものです。
特にアラブの派手すぎる装飾や色彩を抑えた、シンプルなカラーコーディネートが魅力。
もちろんホテル経営しているリヤドは床のタイルや壁など内装装飾をしっかり作り込んでいるわけですが、
下の写真のように置き換えができるインテリアを合わせるだけでも、こんなにお洒落なお部屋になります。
モロッコだけでなく、色んなテイストとミックスしているのもポイント。
目を引くクッションのコーディネートを白い壁と床でより印象的に見せています。
【モロカンサロンスタイル】
実は現地家庭のインテリアは世界的に認知されているモロッコインテリアとはかなり異なります。
しかし、家=長ソファとクッションがずらっと並ぶサロン、と言っても過言ではないほど、
どの家庭にも必ずあるのがこのサロンです。
来客が多いモロッコ。大人数が座れて、さらに夜にはクッションを取ってそのままベットに
なるというモロッコの生活に適った合理的な客間なのです。
ソファとクッションの色は必ず統一するのが家庭のモロカンサロンの掟。
ここから派生したのがホテルやリヤド向けにオシャレにグレードアップされた
沢山のカラフルなクッションを並べて作る、モロカンサロンです。
ここ数年のトレンドではモノトーンベースの白とグレーを基調とした部屋に、
一色はっきりした色をソファなどで取り入れ、クッションで色味やエキゾチックな雰囲気を足すスタイルが印象的です。
写真左のパープルソファはまさにそんなスタイル。欧米テイストのモダンリヤドスタイルで作られたモロカンサロン。
対して左はクラシックスタイルで作られたモロカンサロンと言えます。
以上3種類の主なスタイルをご紹介しましたが、次に具体的なインテリア雑貨での
コーディネートをご紹介します。
【クッションカバーで取り入れる】
上記で解説した通り、モロッコインテリアを作るのにクッションは欠かせません。
どこから手を付けたら良いか分からない場合は、とにかく気軽に試せるクッションから導入するのがお勧め!
当店のクッションカバーはすべてオーナーがモロッコのインテリア生地屋でセレクトした生地を使用し、
日本向けに仕立てたオリジナルです。
いくつかのクッションを並べれば、それだけで気軽にモロッコテイストの
インテリアを楽しめるのがクッションの魅力です。
アトリエ・フォカリではさまざまなタイプのクッションカバーを製作しています。
クッションをコーディネートする時のポイントは『色調』か『柄テイスト&素材』を揃えること。
例えば同じ色味でなくとも、デザインや素材が同じなら「パープル」「オレンジ」「黄緑」
という組み合わせも非常にモロッコらしいコーディネートカラーです。
こちらはクッションを同系色でまとめたカラーコーディネート。
特に写真右のベージュ基調の部屋にカラフルなクッションを配したインテリアは、
モロッコ雑貨を全く置いていないのに、色だけでモロッコらしく見せることができる一例です。
*モロッコインテリアのカラーコーディネートは本文下のリンクから別記事で詳しくご紹介しています。
いくつかのクッションを組み合わせて、ご自分だけのオリジナルモロッコ空間を作ってみてはいかがでしょうか。
【クッションよりも大きい面積のファブリックを使う】
クッションと一緒に取り入れると、より雰囲気が出せるのが面積の大きいファブリックです。
面積が大きい分、お部屋の雰囲気を大きく変えることができます。
伝統的なモロカンサロンから着想を得た、柄の美しいサロン生地のマルチファブリックは当店オリジナル商品です。
現地リヤドでカーテンやベッドカバーとして多用されている、伝統的な手織りファブリックも素敵です。
たくさんの用途に応用できて、洗濯機でお洗濯もできるタイプがモロッコインテリアの導入としてお勧めです。
>>モロッコ・マルチファブリック一覧へ
【カーテンの使い方】
モロッコインテリアといえば、カーテンの使い方が日本とは大きく異なります。
カーテンは遮光の為だけでなく、部屋の仕切り、装飾としても使われます。
ベッドやソファに天井から布を垂らせば、めくるめくアラビアンナイトの世界に。
この時、モロッコらしさを出す重要ポイントはカーテンそのものの柄よりもドレープとカーテンタッセルです。
リヤド(ホテル)では素朴な白い布にたっぷりドレープを持たせ、
大きな房のカーテンタッセルを付けているのをよく目にしますが、
無地の布でも大ぶりのタッセルで左右にドレープを持たせて留めるとモロッコらしさが出ます。
・カーテンタッセル一覧
【伝統装飾を取り入れる】
伝統的なモザイクタイルや木製装飾を、より軽量コンパクトに手軽に取り入れられるよう、
商品化したのが右側のウォールパネルです。
一枚で飾るのはもちろん、複数を繋げて模様装飾を生み出すことも可能です。
扱いが難しいタイルと違って軽量なため、押しピンで簡単に留められます。
本場モロッコの定番柄をご用意しました。
・ウォールデコ商品一覧
【グリーンとモロッコインテリア】
さらに日本のご家庭にお勧めなのが、グリーンを追加することです。
モロッコのリヤドには中庭があり、そこにはグリーンの存在が欠かせません。
本場の中庭にはプールや噴水などの水場もあるのですが、それはなかなか日本では難しいお話。
そこでお勧めなのが、植物です。
草花とモロッコインテリア雑貨の相性は抜群。
緑のプランターを置けば、リヤド風のリッチな空間が誕生します。
*モロッコインテリアについてはマイナビニュースにてコラムも執筆させていただきました。
こちらも是非ご覧下さい。>エキゾチックな雑貨とクッションで作る「モロッカンインテリア」のコツ。
続いてインテリアのセンスアップに欠かせない、カラーコーディネートについて、
モロッコインテリアのカラーコーディネート方法を詳しく解説します。
色々好きな物を揃えたけど、イマイチ部屋がまとまらない。
これから揃えたいけど決めかねている方、必見です!
モロッコインテリアの作り方 - カラーコーディネート編へ。
*当店ではカフェやバーなど店舗用インテリアのご依頼も受け付けております。
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